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商人について

アパルタメントには足りない道具も沢山あり、例のRATTIという雑貨屋を教えてもらってからあれこれと買い揃え、また食材も整ったところでやっと料理ができるようになったのは何日目のことだったろう。日本である程度イタリア料理の練習もしていたので必要なも…

みずいろについて

ネット環境が悪いという話は何度か書いたと思う。SIMロックを解除しておいた携帯端末を持ってきてこちらでも携帯電話を使えるようにしてあり、アパルタメントではそのスマホのテザリング機能を介してパソコンをネットにつないでいる。しかし料金を優先して契…

ある流行り病について

日本にいた頃は三国同盟くらいしか思いつかなかったが、イタリアと日本の関係は意外と長い。ヴェネツィアの地にあった商業学校で日本語を学ぶ授業が始まったのは、維新直後の1873年のことだそうな。この時代、イタリアでは蚕の病気が流行って養蚕業が全滅し…

ジャッポネーゼについて

そもそもこのブログは、ラインだのフェイスブックだのを煩わしく思って始められない(どだいこのアパルタメントのネット環境では無理な話だ)この私が、私のことを知る人に近況を報告するために始められた。そのなかには以前の仕事の関係で低年齢層の読者も…

生活感との戦いについて

リアルト付近は常に混雑する場所なので、ちょっと買い物に出るにしても人込みが億劫である。仮住まいとはいえヴェネツィアに起居するものとしては、やはり快適な裏道を開拓すべきであろうということで、数日前からローマ広場方面に用事がある場合はカナル・…

ネズミの教えについて

世界で最も尊敬すべきネズミ、グリクレル女史が川上弘美『七夜物語』において非常に大事な教えを示してくれている。新聞連載の時に読んだきりなので物語のどの辺だったかは忘れたが、彼女が主人公の子供達に「洗ってから水を拭き取って食器棚に収めるまでが…

ユートピア人の恐怖について

ヴェネツィアの街中にはところどころ、柔らかいボールのような玩具を地面に置いたマットの上にペタペタとたたきつけて観光客(の子供)の気を引いている人々が居る。彼らは大概黒人なのだが、S. Lio教会の辺りにいたある物売りの前を少し通り過ぎたところで…

生粋のヴェネツィアーノについて

こちらへ来てすぐのある日のこと、アパルタメントの管理を任されているという人より電話があり、部屋へ来てもらっていろいろ説明を受ける。相手は当然イタリア語(たまに英語)なのだが、ちゃんと全部理解できたのかどうか。 その後、警察に届けを出す必要が…

世界遺産の隙間について

私のアパルタメントであるが、どういうわけかヴェネツィアの観光地として有名なリアルト橋から徒歩で三十秒ほどのところに位置している。だからといって開け放していても観光客の声でうるさいということはなく(後述するが隣人はたまにうるさい)、総じて快…

アドリア海の波長について

ヴェネツィアに来て、もう三週間以上が過ぎた。 イタリアの大学やら役所やらの手続き・認可は、当然のごとくイタリアの時間の流れに乗って進む。スローフード運動の発祥地、イタリアには効率化・高速化を尊ぶ考え方は存在しない。というより、どんなに頑張っ…