2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

南瓜切という包丁について

季節はすっかり夏に入った。ヨーロッパの暦がどうなっているのか詳しく知らないが、しばらく前に「学校が終わった!」と掲げてセールをしている店があったのをみると、もうとっくに休みに入ったもののようで、大学や図書館も閑散としている。そして家族連れ…

悪徳の甘味について

意外なことに週明けすぐに配管工氏と管理人氏がやってきて、トイレとクーラーの水漏れを直していった。さらにもう一つ意外なことに、やってきたのは午後六時前である。この時期のヴェネツィアは九時を過ぎてもまだちょっと明るいくらいなので、活動していて…

慣れてしまったことについて

スプリッツはその後、実際に家のすぐ近くのバールで頼んでみた。その店ではなんとスプリッツ専用に、氷とオレンジのスライスを入れたグラスを冷やした状態で用意してある。実はその前の一軒目の店でも他の客が頼んだスプリッツを作っている様子を見ていたの…

近代化について

ブログのコメント欄を使えるようにせよとの要請があった。そのメールで用事を済ませてくれればいいものをと思ったが、私の育ったゼミには「士農工商・犬・後輩」の仮借なき序列がある。そのゼミの先輩の言うことなので仕方なく使えるようにはするが、こちら…

キ〇チガイについて

どうも聞いていた話と違う。ヴェネツィアはここのところ気温が30度前後まで上がる日が続いている。航空券を手配してくれた会社(長期出張などに対応したオープンチケットを扱う会社で、耳慣れないところである)から貰った資料にはヴェネツィアの6月の平均…

商人について

アパルタメントには足りない道具も沢山あり、例のRATTIという雑貨屋を教えてもらってからあれこれと買い揃え、また食材も整ったところでやっと料理ができるようになったのは何日目のことだったろう。日本である程度イタリア料理の練習もしていたので必要なも…

みずいろについて

ネット環境が悪いという話は何度か書いたと思う。SIMロックを解除しておいた携帯端末を持ってきてこちらでも携帯電話を使えるようにしてあり、アパルタメントではそのスマホのテザリング機能を介してパソコンをネットにつないでいる。しかし料金を優先して契…

ある流行り病について

日本にいた頃は三国同盟くらいしか思いつかなかったが、イタリアと日本の関係は意外と長い。ヴェネツィアの地にあった商業学校で日本語を学ぶ授業が始まったのは、維新直後の1873年のことだそうな。この時代、イタリアでは蚕の病気が流行って養蚕業が全滅し…